こんにちは。知的障害のある発語ゆっくりな娘を育てるIT系ワーママのりょうこです。
小さく産まれた娘のはーちゃん(2022年現在5歳)ですが、一番遅れていて心配なのは発語です。
娘の発語を伸ばすために聞いているVoicyチャンネル、小児発語のプロ【言語聴覚士なな先生】の放送の2021年11月前半分をまとめました。
お話すべての書きおこしではなく、キーワードを書き留めていますので、詳しい内容、正しい内容は必ず本編を聞いて下さいね。 やさしい声と語り口で聞いているだけで癒やされます。
それでは、いってみよ~~
なな先生のことばの発達ラジオ 2021年11月分前半

2021/11/2 目の前に無いと困る!

小さい子どもに「今日何したの?」と聞いてもうまく答えられない時期がありますね。
今回は、子どものもっている記憶力についてのお話です。
子どものもっている記憶する力は大人の持っている記憶力とは全然違う
- 大人は昔のことまで覚えていることができ、その場で1度に覚えられることの数が多い
- 子どもは赤ちゃんの頃のことを覚えていないし、一度に覚えていられる量が少ない
それぞれ名前がある。
昔のことの記憶:遠隔記憶、エピソード記憶
一度に覚えられる記憶:ワーキングメモリ(一旦11桁の数字を覚えて電話をかけるようなときに使う)
記憶力とは、目の前にないことでも覚えていられること。生まれつき持っている能力ではない。
最初の段階(赤ちゃん)では目の前から消えると無くなったと思ってしまう。視界から消えてしまうと「見えてないけれどある」ということを想像できない。
→ママがトイレに行くと泣く子はママが「いなくなって消えてしまうのではないか」と思っている。
↓
対象(もの)が隠れて視界から消えても、存在し続けていると理解できることを「対象の永続性」という。
発語に立ち返ると、頭ののなかにイメージがわいていないとお喋りはできない
「今日保育園で何をして遊んだの?」「嫌いな野菜はなに?」など、目の前にないものを思い出して答えることは小さい頃は難しい。
頭のなかでイメージを思い出せるようになると、過去のこと未来のことを話題に出すということがだんだんできるようになる(目安は4歳くらい。)
「今日保育園で何して遊んだの?」という問いは2歳くらいだと難しい。
「何をしたの」ではなく、「お外であそんだの?それともお部屋?」など、選択肢を出してあげるのは、よい作戦です。

そういわれてみると、はーちゃんはワーキングメモリがまだ弱いかもしれないね
たっくんも「小学校で何したの?」って聞いても「忘れちゃった」って答えるけどっ!

説明するのめんどくさいんだもーん
2021/11/5 0歳から3歳、お子さんのお喋りを楽しく引き出すコツ!

今回は、子どものお喋りを楽しく引き出すための6つのコツについてのお話です。
具体的な6箇条がとてもわかりやすいです。
言葉を伸ばす言葉かけについて
特別な練習よりも、日頃の言葉かけのほうがずっと大切。
日頃の言葉かけをスペシャルなものにしてあげるための6つのコツ。
- 目線の高さをあわせる
大人と子どもは身長が違うので目線の高さが違う。目の動き、アイコンタクトはコミュニケーションに大事な役割をもっている。目が合いやすい位置に移動してあげる。
床で一緒に遊ぶ、ローテーブルで遊ぶ、ハイチェアで遊ぶなど。
玩具や絵本を大人の顔の近くにもってきて遊ぶと目線が合いやすくなる。 - 順番交代を意識する
言葉のキャッチボール・声を交互に出す・ボールをころころころがしっこしたりするなど。 - 子どもの興味から会話を始める
「見て見て!あっちに鳥さんがいるよー」という大人きっかけばかりではなく、子どもが見ているものから会話を始めてみる。「あ、ありさんたくさんいるねー」と子どもの視線の先のものついて会話を始めると、理解をしやすい。 - お互い同じ量だけ話す
大人のほうがたくさんしゃべってしまいがちだが、言葉かけは少なくなっても良いので同じ量にあわせてあげる。わたしがしゃべる番なんだなということを意識させてあげる(順番交代にも通じる)。
- 子どものレベル・理解力にあわせた言葉かけをする
わからないことばばかりを使って話しかけないこと。
こどばの理解力
0歳児:音として抑揚を聞いている
1歳児:あかちゃんことばやオノマトペ
2歳児:2語文。おそといく ぼうしかぶる ぎゅうにゅうのむなど
3歳児:3語文。あまり複雑な文は難しい。繰り返し伝えたり等工夫が必要。 - 間を充分にとってあげる
おしゃべりとおしゃべりの間にたっぷりめに時間をとってあげる。
間は、何か考えているかもしれない、何か言いかけているかもしれない、今聞いた言葉を咀嚼して考え地得るかもしれない。じっくり時間をかけた会話のスタイルをこころがけること。

具体的な6つのコツ、とってもわかりやすいね。
今日からでも使えそう!

はーちゃんがお喋り苦手だからってこっちからたくさんしゃべりすぎちゃだめなんだね
ゆっくりわかりやすく話かけてみるよ
2021/11/8 発達が気になる子はみんな言語聴覚士を受けたほうがいい?

今回は、STを受けたほうがよいかどうかの判断の目安についてのお話です。
小児のSTさんは少ないからみんながみんな受けるというのも現実的ではないのですよね。
発達が気になる子はみんな言語聴覚士(ST)に相談したほうがよいかと聞かれることがある。
みんながみんなSTを受けたほうがよいかと聞かれると、そうとは限らない。
1つの目安:
子ども個人の中で、言葉の発達とその他の能力に差(ギャップ)があるか
知的障害・発達障害があると、いろいろな能力の凸凹が見られることがある
(運動能力、生活技能、視覚的認知機能、言語能力、非認知能力などなど)
例えば、全体の発達は3歳くらいの力があるが、言葉の力は3歳ほどは使いこなせていない(全然お喋りしない、言葉が10個くらい→1歳くらい)ような子がSTを受ける目安となる。
なぜならば。
個人の中で能力のバランスの凸凹が大きいと、本人の困り感がより大きく、より本人が自覚しやすい状況。自己肯定感を低下につながりやすい。
専門家に主流の考え方:
苦手を克服することを目標とするのではなく、苦手は苦手なままで良いから苦手を他の能力で補う。
得意なことや道具や環境を使ってやりたいことを自分なりに実現できるようにする
苦手なことに時間を割いて努力を重ねても、そこからとても得意になるのは難しい。
得意なことを伸ばすほうが取り組みやすいし楽しい。
めぐりめぐって言葉の力を引き上げてくれるということがある。

はーちゃんは、完全にSTさんに診てもらったほうがよい子なのよね
小学校にあがると療育センターが終わってしまうのでとっても困っています

よいSTさんが見つかるとよいのだけど-、どこか近くにないのかなぁ
2021/11/11 利き手を矯正すると吃音になる? -吃音7つの誤解-

今回は、吃音のよくある7つの誤解についてのお話です。
吃音についてよく聞く内容は、案外間違っていることが多いことがわかります。
吃音のよくある誤解7つ
吃音の誤解その1:×なるべく吃音のことは触れないほうがよい。そっとしておいたほうがよい
⇒ 吃音の子とは信頼関係を構築し、困ったときに悩みを相談できるよう少しずつ吃音の話をしていったほうが良い。誰にも相談できずに困ったまま大人になった人がたくさんいることがわかってきている。お子さんは話題にはしなくても自分で気がついていることが多い。
吃音の誤解その2:×ほとんどの吃音は自然と治るから小さいころは様子をみておけばよい
⇒自然に治る人は7割くらい。男の子のほうが治りづらく、3割の子はそのままになる。対応を考えていく必要がある。
吃音の誤解その3:×親の育て方のせいである
⇒ 育て方のせいではない。遺伝子との関係が指摘されている。たまたま体質としてもって生まれてくる。
吃音の誤解その4:×指摘すると悪化することがある。
⇒ なな先生ご自身も何人も吃音の患者さんを診ているが、本人が気づいたから重たくなるということはないとのこと。
吃音の誤解その5:×利き手を矯正したから吃音になった
⇒ 統計調査をしたが相関関係は見られなかった。利き手の矯正は関係ない。
吃音の誤解その6:×吃音は心の弱さから出るものであり、繊細な子が多い
⇒ 心の強い弱いと吃音は関係ない。また、不安が強いから吃音になることはない。逆に、吃音の経験を積むことで不安感が強くなることはある。
吃音の誤解その7:×吃音は緊張していると出る
⇒ 緊張すると出るということはない。リラックスしていると出て、ほどよく緊張していると出なくなる子もいる。

吃音について、世の中にはまだまだ誤解が多いことがよくわかりました。
身の回りのお友だちに吃音の子がいたら、信頼関係が結べるように頑張ってみようと思います。
2021/11/14 お子さんのお喋りは、2語文ベース?3語文ベース?

この回は、子どもの話す言葉の長さ(2語文?3語文?)にあわせた言葉かけについてのアドバイスです。
お子さんのお話する言葉の長さにあわせて言葉かけをしよう
お子さんは何語文でお話しているでしょうか?
2語文の例:「まま いない」「ちっち でた」
3語文の例:「パパ かいしゃ いっちゃった」「ヨーグルト もっと ちょーだい」
2語文、3語文とは、ちょっと幼い片言のしゃべりかたのことを言う(伝聞体)
よく2語文でお話する子と、よく3語文でお話する子には1歳くらいの開きがある。
2語文でお話する子には2語文で、3語文でお話する子には3語文でお話するようにしてみる。
2語文と3語文が半々の子どもには3語文でお話をしてあげる、3語文がベースになってきたら助詞をつけて返すようにする。
例:「たっくん ごはん たべる」⇒「そうだね、たっくんは ごはんを たべるよね」
日本語の助詞はひと文字で印象に残りにくいものが多いので、この時期の子どもにはゆっくり話しかけてあげるのがよいでしょう。

はーちゃんは、いまちょうど3語文くらいかな

助詞はまだ言えないね。そろそろちょっとずつ教えてあげなくっちゃ。

はーちゃん おなか ちゅいたー
まとめ: 2021年11月前半の放送5本をご紹介しました
2021年11月前半の放送は5本でした。
子どもの記憶力、お喋りを引き出す6つのコツ、STさんに診てもらったほうがよい目安、吃音についてよくある誤解、子どもの言葉の長さに応じた言葉かけについての情報がありました。
娘は5歳ですが発語レベルは3歳くらいなので、お喋りを引き出すコツや3語文の子への言葉かけのアドバイスはとても参考になりました。
どれも10~20分聞ける内容です。
Voicyはチャプター割がしてあったり、聞き取れるくらいの早回し(1.2倍~)で再生する機能もありますので、ぜひ先生の優しい生声を聞いてみてくださいね!
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